山紫水明・備長炭の里
南部川村

南部川村・ホームページ


村の背後に静かにどっしりとそびえる重厚な山々。山道を分け入ってみると、外観とは対照的に、草木や谷川が描く繊細な山景にであいます。緩やかな山道が山の中腹にさしかかった頃、目に入ってきたのは、伐採され道端に積み上げられたウバメガシの幹。ふと周りの緑に目を移すと、ウバメガシの木々がいかにも堅固そうな様で葉の緑鮮やかに立ち並んでいます。積まれた幹々のすぐ下には、口焚き独特の白煙と香りをほのかに漂わせながら、しっくりと森の中に佇む備長炭の窯元。焚き始めてから窯出しまでの約1週間、窯につきっきりという初老の製炭職人が、村外からの旅客でも気さくに迎えてくれます。さらに下方へ下ってみと、陽の光が木々に遮られ、さらに薄くかかった朝霧が光をやさしく包み込んでいます。この辺りでは、太陽の光を存分に浴びて生えていたウバメガシの木々はすっかり姿を隠し、スギやヒノキといった大木が勇ましく直立しています。光の弱まりとは逆に身近に感じられるのは、森の音色。清澄に響くせせらぎ、ウグイスやメジロなど森で戯れる鳥たちのさえずり、かすかな風に揺れる葉のさやぎ・・・。そんな心地よい音色に誘われてか、川の中にはアユやハヤといった川魚の泳姿。流れに身をまかせて泳ぐアユの優雅な影は、この森の空気感を象徴しているかのようです。南部川村には、こんな自然そのままの風景がいく通りにも広がっています。ひとつひとつの風景が、訪れるたびごとに、新鮮な情趣で私たちを迎えてくれます。

村の花/梅

 村の木/うばめがし

 村の鳥/うぐいす


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みなべ川森林組合紀州備長炭振興館
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