備長炭の硬度は15度以上といわれています。鉛が1度、鋼鉄が20度であることを考えるとその硬さが想像できるように、非常に硬質で、打ち合わせると、チイン・チインと金属のような音を響かせます。また、断面も金属のように光沢があり、簡単にはおれません。そこで、その性質を利用し作られたのが炭琴です。

炭琴と同じように美しい音色を響かせる備長炭風鈴。備長炭は、太さ・長さにより、音階が異なるため、ひとつひとつ音色を聴き分けながら、すべて手作業で作られます。完成した風鈴は、それぞれが微妙に違った音色を響かせ、独特の形とともに、備長炭らしい味わいをかもしだしています。心地よい風がそよぐ縁側で、見事に風流な音色が、紀州の息吹を誘いこんでくれそうです。

＊スピーカーをクリックすると、曲を聴くことができます。